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初めに
サンプルデータはこちらになります。
https://sky-blue.booth.pm/items/1175487
2019/3/10追記:
髪のパラメータについては「MMD-PVから作詞作曲までやる、ボカロPしんりんの製作ノート」のしんりん氏のこの記事が参考になります。
VRoidの髪にボーンを入れる方法【左右に分けて作るのが大事】
雑談
あと、やっぱり直感で操作するUIのせいなのか、髪の毛を作ることに特化した記事が、Web世界ではあんまり充実していないのも原因なのかもしれないですね。スクリーンショットは結構あるみたいですが…
今回やる事と前回の復習
髪の毛を作るときはいくつかパーツにグループ化する必要がある事も言ってましたっけ。
VRoidで髪揺れを設定しよう!
実は公式で動画解説ありました
髪揺れ機能の解説 VRoid ヘルプ
ぶっちゃけ動画で見たい人はここ見るといいんじゃないかなと思います。
この辺の情報だけでも持って帰ってもらえればいいや。うん、そうしよう。
髪揺れ設定の画面への入り方
髪揺れ設定は「髪型編集」→「揺れもの」から入れます。
ボーングループの設定
ボーングループの分け方
すみません、中の人は理系出身では無いので、振り子の説明は省略させていただきます。
今回は概ねこんな感じに分けました。
前髪、後ろ髪(左)、後ろ髪(中央)、後ろ髪(右)、横髪(左)、横髪(右)
後ろ髪は長いですが、1つのボーングループだけだとまず賄えません。1つのボーングループに付き、1列分のボーンが髪の毛の軸に入ります。しかし、後ろ髪の場合は1つにまとめてしまうと、揺れたときに左右に広がらなくなってしまい不自然です。
とはいえ、闇雲に髪の毛1本ずつにボーングループを設定した場合。確かに揺れは自然にはなりますが、移行先のソフトによっては動作が遅くなったりすることもありえます。(各VRM対応ソフトごとに明確な基準があるわけではないですが、なるべくなら揺れものの本数は最小限にとどめたほうが懸命かと思います。)
なので、今回は「前髪、後ろ髪(左)、後ろ髪(中央)、後ろ髪(右)、横髪(左)、横髪(右)」といった感じでまとめてみました。前髪は比較的毛先がまとまっているので一つにまとめてしまいましたが、複数の房に分けられそうなときは分けたほうが自然です。
前髪にボーングループを設定しよう
ボーングループは次のように設定します。
まず、ビュー上で髪の毛をクリックして選択するか、左側の「ボーン未設定」の一覧から髪の毛を選択します。髪の毛を選択すると、表示が黄色くなります。また、クリックするごとに連続で選択することができます。
このように設定できたら成功です。「ボーンパラメタ」で揺れ方の設定ができるようになりますが、今は一旦飛ばしてください。
同じグループの髪の毛を複数のボーングループに分ける理由
後ろ髪、横髪にもボーングループを設定しよう
まずは横髪から設定します。
統合したい房を、ビューからクリックして選択します。ビューで選択しにくい場合は、左側の「ボーン未設定」の一覧からチェックを入れる方法でも指定できます。
髪の毛を選択し終えたら、「ボーングループを作成」をクリック。
これで設定できました。
そして、後ろ髪は次の画像のように分けて設定します。今回は「後ろ髪の上の段」「後ろ髪の下の段」は列ごとに纏めて一緒にしています。
「ビュー上で髪の毛をクリックして選択する」か、「左側の「ボーン未設定」の一覧から髪の毛を選択」だぞ。
特定のボーングループに入れ忘れた髪の毛があった!どうしよう?
→そんなときは入れ忘れた髪の毛を選択したあと、左上の「ボーン設定済み」一覧から追加先のボーングループを選択します。「ボーングループに髪を追加」で髪の毛を同じグループに入れることができます。
ボーングループ内で入れたくない髪の毛まで入ってしまった!
→「ボーン設定済み」から外したい髪の毛を選択したあと、髪の毛の名前の上で「右クリック」、「ボーングループから髪を削除」をクリックします。
以上がボーングループを分ける方法です。
各ボーングループごとに揺れ方の設定をしよう
髪の毛の揺れ方を設定する項目はいくつかあります。一つ一つ解説していきたいと思います。
このパラメータ解説は、個人の主観が入っていますので、正確では無いかもしれません。
各パラメータの解説
ボーン数
その名の通り、髪の毛に入れるボーンの数を設定します。VRoidの髪の毛はボーンという骨のようなものを仕込み、その曲がり方から揺れを再現しています。最大で16まで増やせますが、前髪などの短い毛は3本、長い髪で多くても5本くらいがいいでしょう。
固定点
ボーンの配置の高さを変更するパラメータです。初期設定のボーンの配置はかなり上の方から始まっています。初期設定ですとかなりはだけやすいので、前髪は0.7、長めの髪でも0.4くらいに設定するといいです。(実際にはポーズ・アニメーションで動きを確認しつつ、設定するといいです)
かたさ
髪の毛の曲がりにくさを設定する項目です。0に近い値だとコシがなくなります。0にすると挙動がガクガクになりますので、0より大きい値にしたほうがいいです。
1に近づくにつれ重みのある揺れになり、最大の1にするとかなりコシのある髪の毛になります。ただ、バネが固めになるため、「びよよん!」といった感じの小刻みの揺れが発生します。初期設定でも割と問題ないですが、前髪と横髪は0.6くらい、後ろ髪は初期設定が好みです。
重力
下方向の重力の力のかかり具合です。今の所、特に弄る必要性は感じてないです。(髪の毛を柔らかくしたいけど、あんまり上に跳ねてほしくないときに使うといいのかな…?)1にするとボーンが上方向に曲がりにくくなります。
衝突判定
このパラメータは髪の毛の周りの衝突判定の大きさを調整するものです。通常は弄らなくても問題はないですが、もしどうしても髪が身体に突き抜けてしまうようでしたらこの値を大きくしてみてください。
髪の毛自体は幽霊のようなもので、衝突判定がないと簡単に突き抜けます。体にも髪にも衝突判定が設定されています。
今回のパラメータ設定
今回は次のように設定しました。
前髪:ボーン数3、固定点0.7、かたさ0.6、重力0、衝突判定0.017
横髪(左右共通):ボーン数4、固定点0.54、かたさ0.63、重力0、衝突判定0.010
後ろ髪(左右中央共通):ボーン数3、固定点0.36、かたさ0.41、重力0、衝突判定0.010
もう一回アニメーションで動きを見てみよう
「ポーズ・アニメーション」の画面に入り、動きを確認しましょう。
満足いく動きになりましたか?もしもうまく動かないと感じたら、「固定点(揺れ始める高さが高すぎる場合)」「かたさ(硬すぎる、またはやわらかすぎる場合)」「衝突判定(髪が体を突き抜けてしまう場合)」の値を変更してみてください。なお、グループの髪の分け方が悪くて不自然な場合もあります。
どうしてもうまくいかないときは、それぞれの髪の毛のグループ構成を変えるのも手です。
次回予告
記事への質問や、やってほしい講座のリクエストは随時受け付けているぜ。